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選択の科学
ズルいぐらい幸せになる仕事の作り方やまなかまりこです
最近読んでいる「選択の科学」という本が結構面白いのです。
この方はあの有名なジャムの実験をされた方です。
この中で紹介されていたある実験を紹介します。
自分で決めたいこと・決めたくないこと
アメリカ人と日本人の計100人の大学生にある実験を行ったそうです。
・自分で決めたいこと
・誰かに決めてほしいこと
をそれぞれ紙の表と裏面に書くという実験。
アメリカ人は
自分で決めたいことが長くなりすぎて余白にはみ出るほどだったが、
裏面の誰かに決めてほしいことは全くの白紙か
「死ぬ時期」や「愛するものたちを失う時期」という回答が多かった。
日本人はというと・・・
日本人が自分で決めたくないとして挙げた項目の数は平均すると決めたい項目の数の2倍にもなった。
両者の回答を比較するとアメリカ人が自分で決めたいとして挙げた項目の数は日本人の4倍もあった。
えーっ、日本人どんだけ決めたくないんだよ~
と思いつつ、私たちから見るとアメリカ人が
「自分、自分」「自分で決めたい」が強いという見方もできます。
これを筆者はこんな風に分析しています。
アジアのような集団主義社会に属する人たちは
義務を重視するから小さいころから親や年長者の意見に従うことで懸命な選択を行う。
必要な場合には選択を他者の手にゆだねることを学ぶ
おばあちゃんやお母さんから
「こうしなさい」「普通はこうするものよ」なんて具合に選択の場面で周りが助言するわけですね。
そして、場合によっては結婚さえも
親同士の相談で決まることが日本でも昔はあったのだと思います。
今でもアジア諸国で本人たちは結婚相手を当日まで知らないで結婚するなんてこともあるのだそう。
こうして、
年長者や親の言うことを聞いていれば間違いない
大切な決断も誰かが決めてくれる
という状態ができあがっていくわけですね。
決めるのは誰の責任で誰の仕事?
そして、実際に企業の現場の例も面白い。
アメリカ人の多い職場では受け入れられ、
やる気に繋がった「改善案を従業員自身に聞く」という方法が
アジア系の多い職場では受け入れられなかったという話。
アメリカ人たちは「君はどうやるのが一番いいと思う?」と上司に聞かれ、
自分の意見を表明できる機会に喜んだのに対して
アジア系の従業員は
なぜ上司が「管理する」という自分の仕事を部下に押し付けるのだろう?といぶかしく思ったのだそう。
だから、そのアジア人が多い職場ではこの状態を改善していくために
「徐々にそういう発言の機会を増やしていく」という方法で
段階的に意見を取り入れていくようにしたのだとか。
これ、企業で働く人も知っておくといいかも↑
急に自分の意見を求められるのは苦手なんだって。
アジア人にとって
「考えて決める」とか「自分の考えを表明すること」は
文化的にも、環境的にも必ずしも歓迎されないということの表れなのですね。
つまり、先日の大前研一さんの本に出てくるような「クリエイティブ」の仕事。
例えば、
「自由な発想」で
「自分の頭で考える」を好む人はアジア人には案外すくないのかもしれない。
自由に発言して!
指示待ちにならないで自分で動いて!
なんていうのは意外に難易度の高いことなのかもしれません。
その代わり、定型の仕事で、頼まれたことを丁寧に、
一定のレベルで仕上げることが得意な人は多いのでしょう。
起業の自己責任とやりがい
私が作った「講師に必要な3つの力」という動画の
アンケートで聞いている質問とそれに寄せられた回答をいくつか紹介します。
質問:アルバイトや会社員で働いている時と 一番違うなぁと感じるのはどんな時ですか?
回答:
・自分で決断しないと前に進まない事。何となく~ではなく、ハッキリさせる必要がある。
・今の会社員としての働き方で求められているのは「技術力」です。
基本的には与えられた仕事をパフォーマンス良くこなすことを求められています。
なので、個人事業主になった場合は、
まず「仕事を得る」ところから動かなきゃいけないのが一番の大きな違いとして現れてくる気がします。
・全て自分でやらなければならない!全て自分の責任!
前後の文面から
起業の「自分で決める」という側面を
・好ましく思っている人
・負担に感じている人
がいるなぁと感じます。
ここで一つ大事な視点が「自己責任」の意識なのだと思います。
自己責任でできる自由さを好ましく思うか?
誰にも指示されず自己責任でできる状態を負担だと思うか?
これは起業に限らず
会社でも自分の立場がアップしていけば求められる責任も重くなっていきます。
そういう責任を重いだけと負担に思うのか、
自分の裁量で決められることが増えるのだからやりがいがあると感じるのか?
あなたはどちらなのでしょう?
今は「出世したくない」「責任が重い仕事はしたくない」という人も結構いると聞きます。
うちの妹が前に
「責任のある仕事の方が面白いに決まってるじゃんねぇ」
と何かの時に言っていたのをすごく覚えています。
どういう働き方にせよ
これからは「自由な発想」で「自分の頭で考える」がより求められる時代。
文化的背景でも、日本人は上の者の判断に任せたいという気質があるわけです。
ということは、いざ就職してから
「はい、今日からできるようになってー!」というのは難しいはず。
子どもがいる、という人は
自分の働き方や仕事への意識を見直しつつ
子育てにおいても「子どもに選択を任せて見守ってみる」
「子どもに自己責任を体験させる」という発想も大いに大事にしたいものですね。
その話はここの記事にも書きました↓
でしゃばり母さんの話
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