ゆめちゃんダイアリーは山中真理子作成のフィクションストーリーです。
途中から読んでもわかりづらいので1話からどうぞ。
第1話はコチラ
Contents
登場人物
ゆめちゃん:物語の主人公35歳主婦二児の母
一郎 :ゆめちゃんの旦那さん
かいと :ゆめちゃんちの長男
らいと :ゆめちゃんちの次男
カヨちゃんからのメール
大学時代の親友カヨは今でも働いているシングルウーマンだ。
時々、彼氏のことで相談が来る。
なかなか「結婚」という二文字が出ないので焦り気味なのだ。
カヨは年に数回、出張で東京に来ることがある。
そういう時にはよく二人でランチする。
運よく一郎が家にいる休日なら子どもたちを預けて羽根を伸ばせる。
普段、外食といえばファミレスやフードコートばかりなので
ゆっくり、しかも好きなものを食べられるというだけで特別だ。
しかも、都内で出るとなればちょっとおしゃれもしたいのが女心。
でも、いつもそうとは限らない。
一郎がゴルフで預かってもらえなかったときは最悪だった。
息子たちを2人とも連れていく羽目になったのだ。
待ち合わせの店がオシャレなカフェだった時点で嫌な予感はした。
席と席の感覚も狭く、テーブルも広くはなかった。
自分が店を選ぶ側だったら、チョイスしなかったと思う。
都内の休日の昼間ということで店は混んでいた。
4人掛けのテーブルで、長男のカイトをカヨの隣に座らせたのがまずかった。
お絵描きしていて、うっかり
オレンジジュースをこぼしてカヨの服を汚してしまったのだ。
「大丈夫大丈夫、気にしないで!」と
言ってくれたもののカヨの目は笑っていなかった。
そりゃそうだ、どう見てもその服はいい素材だった。
あれはオシャレ着洗いできちんと手洗いする系の服である。
自分が着ていった、ファストファッションでざぶざぶ洗える綿素材とは違う。
クリーニング代ぐらいは出させて!と千円札を何枚か渡そうとしたが受け取ってもらえなかった。
でも、気まずくなるのも嫌であとからギフトカードを郵送したのだった。
謝ってばかりの毎日
こんなことは、よくある。
自分が悪くないのに謝ること。
子どもが
何かをこぼしたり、
走ってぶつかったり、
何かを落としてしまったりすること。
エレベーターなどで降りるのにモタモタしてしまい舌打ちされたこともあった。
もちろん優しくしてくれる人もいる。
でも、そうでない人もいる。
自分が悪くなくても
子どもが悪いこと、迷惑をかけたら謝るのは自分だ。
そんな時はいつもこう言う。
「ゴメンナサイ、うちの子がご迷惑をおかけしました」
母親になるってことはこんなに謝ることなんだと初めて知った。
ネガティブな性格のおかげか、仕事ではいつも慎重だった。
「こんなことが起こったら嫌だな」といつも最悪の事態を考えておくので想定内が広いのだ。
仕事でミスをして謝ることはほとんどなかった。
だから、子育てしていてこんな風に謝ることが多いと心がすり減ってくる。
謝りながら言い訳したくなる。
いつも家ではできるんですよ!
わざとじゃないんです。
できるだけ、ちゃんとやっているつもりなんです。
それでもやっぱり、子どもがなんかしら
「あらら」なことをして自分が謝ることになる。
特に子ども同士の喧嘩は最悪だ。
この前なんて、ひどかった。
向こうの子が先に手を出したのに
うちの子が泣かせた、とえらい剣幕で相手の親に怒られたのだ。
ちゃんと見てなかったくせに!
ひどい!
「いぃーーー」としたくなる気持ちをなんとか抑えていつもの通り謝る。
「ゴメンナサイ、うちの子がご迷惑をおかけしました」
ゆめちゃんは、誰かを怒らせるのが嫌なのだ。
だからいつも自分が先に謝ってしまう。
でも、本当は沢山いいたい気持ちが胸に溜まっていく。
そんな日は気持ちが荒れてしまう。
ちょっとしたことでイライラしたり、
いつもなら許せることも許せなくなる。
兄弟喧嘩にイラついて大きな声を出してしまったり、
手を上げそうになったことが何度もある。
だからそういう時は
「もう、お母さん知りません!!」と寝室に逃げ込む。
そんな日に一郎がのんきに帰ってくると
今日あった嫌だったことをぶちまけてしまう。
いつの間にか、涙がぽろぽろと出てきて、
自分でも何に泣いているのか分からないが、
貯めていた不満や苛立ちが涙になってこぼれだす。
こうなるともう止まらない。
数か月に一度はこんなことがある。
そういう時、一郎は優しい。
ただ、そばにいて背中をさすってくれる。
社宅には単身赴任で旦那さんが遠方に住んでいる人もいる。
でも、こんな日は帰ってきてくれる夫の存在が心強い。
一人で子育てするのは私には無理だ。
そう思う。
つづく・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
落ち込んでいるゆめちゃん、一体どうなるのか?
次回もお楽しみに~
ゆめちゃんダイアリー連続で書きます。
おたのしみに~
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