ゆめちゃんダイアリーは山中真理子作成のフィクションストーリーです。
途中から読んでもわかりづらいので1話からどうぞ。
シリーズはこちらからどうぞ
Contents
登場人物
ゆめちゃん:物語の主人公35歳主婦二児の母
一郎 :ゆめちゃんの旦那さん
かいと :ゆめちゃんちの長男
らいと :ゆめちゃんちの次男
佐藤さん :園バス停で一緒のママ友
佐藤さんのお誘い
佐藤さんのお子さんの園グッズを代わりに作ってあげて以来、
距離が縮まってよく話すようになった。
なんだか嬉しい今日この頃のゆめちゃんなのです。
今日はバス停でイベントのチラシをもらった。
佐藤さんのお友達が出るイベントなんだそうだ。
ゆめ「ママフェスタかぁ。行ってみようかな」
佐藤さんはお友達の出展するブースに蛍光ペンでマル印を書いてくれた。
ここまでしてもらったら行くしかないではないか!
佐藤さんはせっかくできた友達なのだから。
ゆめちゃんは久しぶりに電車に乗って出かけることにした。
初ママフェス
ママフェスタは思っていたよりもずっと大きなイベントだった。
入口でお土産の袋を渡された。
試供品やらチラシがどっさり入っている。
これ全部もらえるの!?お得じゃないか!
今までこういうイベントは混んでいそうだからと嫌煙していた。
でも、来てみればお祭りみたいで楽しい。
出展者も女性なら、お客さんもほとんどが子連れの女性だ。
ブースにはそれぞれ小さな看板が出ていて、
どれも面白そうだった。
おいしそうなスイーツやパンもあれば
何やら占いのようなことをしているテーブルもある。
ゆめ「佐藤さんのお友達のブースに行かなくちゃ」
ゆめちゃんは、マップを見ながらブースを探し始めた。
途中、試飲の野菜ジュースをすすめられたり
連れてきた次男らいと君と塗り絵体験をしていたら時間がかかってしまった。
やっとたどり着いた佐藤さんのお友達のブースには人だかりができていた。
飾ってあるのは綺麗なアクセサリー。
華奢なゴールドが繊細な印象でとても素敵だ。
センスもよくて、人気なのがよく分かる。
ひとつ手に取ってみて、値札を見て驚いた!
思ったよりも安い。
これなら私のお小遣いでも買える。
アクセサリーを買うのは久しぶりだ。
前に抱っこしていたらいと君に引っ張られて
お気に入りのネックレスをちぎられて以来アクセサリーは付けないことにしていた。
どこに行くわけでもないから、
つける必要さえ感じなかったというのもある。
でも、こうして鏡で耳に当ててみるとなかなか似合うではないか。
心が浮き立つ。
ゆめ「こういうの、忘れてたな・・・・」
会計に持っていくと、背の高い黒髪の女の人が立っていた。
きっとこの人が佐藤さんのお友達だろう。
自分と同じぐらいのお子さんのママと聞いていたが、
出展する側だからもちろん子供の姿は見当たらない。
預かってもらっているのだろう。
綺麗に整えられた髪とスッと伸びた背筋
ヒールの高いブーツもとても似合っている。
アクセサリーもセンスがいいと感じたが、本人もさすがのセンスである。
綺麗にお化粧した横顔を見ながらおずおずと選んだピアスを差し出した。
なんだか、気おくれしてしまう。
でも、佐藤さんに報告しないといけないし・・・・
ゆめ「あの~、わたし佐藤さんにチラシをもらって来たんです」
あゆみさん「あっ、佐藤さんの紹介なんですね。来てくれてうれしいです」
女の人相手なのになぜか緊張して赤くなってしまう。
あゆみさん「このピアス、とっても似合いそうね。今、お包みしますね」
慣れた手つきで包む姿を見ていると、見とれてしまう。
ラッピングも上品で、最後に綺麗なシールを貼って手渡してくれた。
あゆみさん「ありがとうございました。ぜひ、つけた感想も聞かせてくださいね」
ゆめちゃん「はい!」
次のお客さんが待っていたのと、
恥ずかしさで、受け取ると逃げるようにしてその場を離れた。
ありがとうございましたと言われたが
「ありがとう」と言いたいのは自分の方だと思った。
素敵なアクセサリーばかりでどれにするか悩むぐらいだったこと、
久々にアクセサリーを選んでワクワクしたこと
素敵な人でほれぼれしたこと
言いたいことは沢山あったが言葉が出てこなかった。
バッグにしまったピアス。
すぐに付けてみようかと思ったものの、結局は大切に持ち帰ることにした。
ご機嫌な一日
その日は一日気分が良かった。
帰りのバス停に行くときにさっそく買ったピアスを付けていって佐藤さんにも見せた。
佐藤さんも会場に来ていたそうだが、混んでいて会えなかった。
ブースに行ったこと、
すごく素敵な人だったことを伝えると、
「あゆみさんっていうのよ」と彼女の名前を教えてくれた。
あゆみさんかぁ。名前も美人だな。
漫画「ガラスの仮面」の愛読者であるゆめちゃんとしては
「あゆみ」といえば「姫川亜弓」のイメージなのである。
その日は一郎もいつもより早く帰ってきた。
こういう日はいろんなことがスムーズなのである。
ピアスにも気が付いてくれた。
一郎「へぇ、そういうの久しぶりに見た。似合うじゃん」
普段は髪を切っても気づかないぐらいなのに、嬉しいことである。
ピアスひとつ。
値段も高くはなかった。
でも、こんなに幸せな気持ちは久々だ。
なんだか嬉しくなって夕飯のおかずもいつもより一品多く作った。
ママフェスタの賑わいをゆめちゃんは思い出していた。
出展者はみんな輝いて見えた。
自分と同じぐらいの年の
しかもママたちがあんな風に輝く場があるということが驚きであり、新鮮だった。
新しい世界を知った気持ちだった。
「好きなことを仕事にするかぁ」
その日、ゆめちゃんは布団に入ってもそのことを考えていたのでした。
ママフェスで刺激を受けたゆめちゃん。
子育て一色だった毎日に変化が起こっていきます。
次回もお楽しみに~
カイセツ!
ママフェスとは?・・・・
子育て中の母親らが集うイベント。
平日の昼間などに行われることも多く、規模もさまざま。
数ブースから多いもので50店以上が出展する大規模開催もある。
デパートや公共施設のホール、商用施設の広場などを利用して行われる。
出展者も子育て中の女性が多いのでママによるママのためのイベントであることが多い。
ネットショップをやっている人気のハンドメイド作家さんや
資格を取ったばかりの講師など様々な業種やレベルの人が出展している。
入場料は無料であることが多く、運営は出展者からの出展費や企業ブースの出店料に支えられている。
*ママフェス裏話についてはブログでは書けない話なのでメール読者さん向け限定で書きますね。
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